開幕戦の感想 その2

で、本戦ですが。面白かったです。

思ったよりもオーバーテイクがあったしねぇ。

アロンソは最後のピットストップが絶妙…彼がピットイン寸前にマッサに追い着いていたから。もし、後一周していればマッサのブロックでタイムロスして、ピットアウトでシューミの前には行けなかった可能性大。なかなか見ごたえが有りました。


次の印象は…ライコネン・バトン・モントーヤのステイタス・ポジション…モントーヤはタイヤ・積載量ともにあまり違わない段階でバトンに2度のオーバーテイクを許した。対して、ライコネンは1ストップ敢行で終盤タイヤもかなり傷んだ状態でバトンをブロックしきった…マシンの状態などで一概にって感じだけどライコネンモントーヤに差を感じることは禁じえないですね。


あとですねぇ、これはどっちが凄いのかわからないんだけど…終盤、アロンソとシューミのアクセルとブレーキの開度が両方同時に出ていたのですが、シューミはコーナリングのターニング・ポイントあたりで
ちょこちょこアクセルを調整しているのに対して、アロンソのアクセル開度はスパッ、スパッと動いてる。
元々、アロンソのコーナーリングって「ガン・ズバッ・ドン」だそうです。ガンとブレーキ踏んでズバッとステアリング切ってドンとスロットルを開ける。で、ブレーキングを探りながらとか、ステアリングでソーイングとか、アクセルをコーナーリング中に微調整とかってほとんどしないそうで、普通は「見た目に派手だけどタイムが出ない」ドライビングになりがちなのに速いそうです…


この差は、シューミの方が細かくアクセレーションして凄いって考え方もあるんだけど。アロンソのスパッとしたアクセルに追従するエンジンマネージメントとTCSが凄いんじゃないかな。ちょっと前はルノーのスタートシステムやTCSのプログラミングってNISMOの人が作成したって噂だったけど、今でもそうなのかしらん???


さらに、ニコやマッサも頑張ったねぇ。ニコは二人ともスピンが無ければポディウム争いの可能性もあったしね。


で、問題は…

アロンソの移籍もあり、今年はチャンスと思われたフィジコ…予選からフィジコ・スイッチ入りっぱなし…ラジオで放送禁止用語連発したのがテレビで流れちゃうって失態…う〜む


さらに大問題はトヨタ
プレ・シーズン・テストで最初は超早い新車リリースからテストも快調ってイメージが他チームのテストが進むにつれて影が薄くなっていったんだけど

なにか、バーレーントヨタからは、昨年のBARと同じ”かほり”を感じ取ってしまったのは気のせいでせうか?
マレーシアは連続開催のために対策は難しいですが、ヨーロッパ・ラウンドには間に合わせないと、BARの二の舞…。ただ、原因がはっきりしているのが救いかなぁ。なんでも、タイヤの温度が異常に上がらなかったそうです。通常F1のタイヤはレース中は90℃位まで上がるそうです。


対して、今回のトヨタは60℃前後…F1のタイヤもサスペンションも、温度が90℃〜110℃くらいでパフォーマンスが安定するように考えられているはず。タイヤの温度が上がらないということは…タイヤ内のガスの温度も上がらない。ガスは温度が上がると膨れるから、温度の上がらないタイヤは空気が足りないタイヤと同じ…ということで、タイヤの潰れがも大きくなり、車高も想定された物より低くなり車体のボトムを打ったり空力的にも安定できないんですね。


もっとも、TF106のサスペンションはミシュランを想定して出来ていてBS対応がしきれずに、サスペンションをBS専用にしたマシンはTF106Bとしてモナコ前後にデビューするって話ですから…